【おススメの本・音楽】月がキレイなので、ちなんだ名作を3つずつ!
この前、夜にランニングをしていてふと上を見上げたら、
きれいな月が浮かんでいた。。
月。
この日見えたのは、半分だけ姿が見える半月。
遠くのほうにあったので大きくはなかったけど、白く輝いていて、そのたたずまいがとても美しくて。1時間ほどのランニングの間に何回か空を見上げて月を見ながら走っていた。
月は、ふだんはなかなか意識しないけど、
ふと空を見上げるとさりげなく夜空にある、
というのがいい。
日々の暮らしで忙しかったり、テンパっていたりするとどうしても地面の方をうつむいて歩きがちになる。目線がせばまって自分の身の回りの狭いところにしか意識がいかなくなる。
でも、そういう時に思い切って夜空を見上げたときに、
きれいな月がそこにあると
少し気持ちが和らぐ。
そんな経験ありませんか?
森野はそうして月を見るたびに、自分の立ち位置を確認する。
そういえば、こんなニュースがありますね。
あさって14日の夜、
今年の中で一番月が大きく見える「スーパームーン」。なんと68年ぶりの近距離まで接近するそう。
こりゃ、見たいな。
68年ぶりってかなり貴重な機会じゃないか!
どれだけ大きく見えるのかな?
すごい楽しみだけど・・・
天気はあいにくの曇り予報Σ( ̄ロ ̄lll)
がーん。
でもね、今日の月はとってもきれいです。
先ほど散歩ついでに空を見上げたら、白い月が見えました。
満月ではないけど、月明りがとれそうなぐらい輝いています。
月ってどんな形であろうと、見るたびに引き込まれます。新月、三日月、満月、そのときそのときで月の形は様々だし、うっすらと雲がかかっているも趣があっていい。さらに満月のときなんかは、赤く見えたり、クレーターのでこぼこが影絵のようにも見えたり。
今日はなんとなく「月」のことを書いてみたいと思ったので、そこから連想されるものをいくつかご紹介したいと思います。少しおつきあください。
「月」をテーマにした音楽というと・・・
最初は音楽。
日本のポップスでも外国の歌でも、「月」をテーマにしたものは数多くありますね。
ちょっとググっただけでもあるわ、あるわ。
フランク・シナトラ、ベートーヴェン・・。
クラシック、JAZZも含めるとかぞえきれません。
僕がぱっと思い浮かんだのは、なぜか鬼束ちひろの「月光」ですが・・・
まあ、それはいいとして。
なんとなく今日聞きたいと思ったのは、以下の3つ。
ザ・ビートルズ 「Mr.Moonlight」
冒頭のシャウトが印象的な曲だけど、これ、カバーなんだそうですね。
洋楽を日常的に聞いている人は一度は絶対に耳にしたことのあるこの曲。森野も中学・高校から大学まで洋楽かぶれとしていろんな曲を聴いてきたので、ビートルズも当然通り過ぎた人間の一人。
ビートルズって今でもたまに聴きますが・・・
今の複雑でいろんな効果やミックスをしているロックを浴びている中でたまに聴くと、このシンプルな感じがすっと身体の中に入ってくる。この感覚が意外に気持ち良い。
くるり 「三日月」
2009年の2月のリリース。前にNHKのドラマ・時代劇の主題歌になっていた。
とっても情緒的な歌。
くるりの歌詞って、ちょっと古風なところもあって、日本語の響きや語感を大切にしている印象があるけど、この曲もそんな1曲。
このバンドの歌詞に僕はどうも弱くて、この曲も聞くと、日々の失敗や悩みとかいろんなことを感じたり思い出したり、どうもおセンチになってしまう・・・。
歌詞がいいので、ぜひ。
今もよく聞く一曲です。
綺香 「三日月」
なんとベタな・・・と、われながら思うが・・・。
いい曲ですよ。
僕はいわゆるJPOPはあまり聞かないのだけど、これは素直にいい歌だなと思う。僕はよくお酒を飲みながら、夜な夜ないろんな曲をYOUTUBEで聴くのを一つの趣味にしているが、これもある夜にベランダで外に出て、月を見ながら、ビールを飲みながら聞いた一曲。
で、聴いてみたら・・・
とーってもよかった。
ということでご紹介。
「月」をテーマにしたオススメの小説
つづいては、森野が好きな小説。
小説もやっぱり月をテーマにしたものがいくつも思い浮かぶ。
サマセット・モーム 「月と六ペンス」
この小説、面白いです。
海外の古典文学になるので、ちょっと敷居が高いと思われるかもしれないが、そのあたりはご心配なく。光文社の新訳はとても読みやすく書かれているし、小説のテーマも非常に刺激的でついページをめくってしまう。
ストリックランドという元株の仲買人の生涯をその友人である<私>・作家が綴っていくという形式なのだが・・・このストリックランド、あの印象派の画家・ポール・ゴーギャンがモデルになっているんだけど、とにかく自分の「絵」を追い求めて、芸術を追求するその姿がすごい。
そして、そのストリックランドに巻き込まれて・・・
いろんな人の人生がダメになっていく・・・
なぜか、ストリックランドという台風に吸い寄せられるように人が近づいていく。作者である「私」もそうだし、ある人妻だったりもそうだし。だけど、このストリックランドにかかわると、人生そのものが壊れていく・・・。その人たちの儚さとそれでも自分の人生の信念にまったく揺るぎのないストリックランドの生きざまの対比がスゴイ。
芥川龍之介の小説でもあった「芸術至上主義」をここでも見ることができる。
なかにし礼 「赤い月」
これはずいぶん前に読んだけど、いまだに強い印象が残っている作品。
戦中、戦後を生き抜いた一人の女性とその家族の物語。
舞台は旧満州。太平洋戦争の話ですね。
昭和の初期、日本から満州国に移住していった人々の暮らしがよく描かれている。そして戦争の最中、満州国が崩壊し、そこからの「引き揚げ」が、どんなに過酷なものだったのか、ひとりひとりの民衆がどんなことに直面していたのか、とてもよくわかる作品。
「引き揚げ」というと一言で終わってしまうけど、そんな単純な言葉では語れない苦労があったのだとつくづく感じる。非常にリアリティがある。
というのも、これは、作者のなかにし礼さんが「引き揚げ」を経験しているからこそのものだろう。なかにしさん自身が、満州国で生まれ、8歳のときに「引き揚げ」を経験した、ということで、いわば自伝的小説ともいえるかと。
作詞家である、なかにし礼さんがこんなに骨太の作品が書けることに驚いた。
と同時にその本のクオリティの高さに感動しました。
村上春樹 「1Q84」
タイトルに「月」はないが、
「月」が物語の大事なモチーフになっているといえば、
この作品。
僕は前にこのブログで村上さんの小説のオススメを書いた覚えがあるんだけど、その時はこの「1Q84」には特に触れなかった。
が、これも断然面白い。
読みだすとページをめくる手が止まらない。
村上さんの長編は、羊3部作の後、「ねじまき鳥クロニクル」や「海辺のカフカ」そして「1Q84」と続いていくが、作を追うごとに総合小説の感が強まっている。
「1Q84」でも、宗教団体や、父の存在、リトル・ピープルなるもの、悪、いろんな要素を小説の中に放り込んでいて、そこから人間社会のさまざまな側面が見えてくる、という作りになっている。
それにしても村上作品の登場人物はいつも不思議で魅力的なキャラクターが多い。
個人的には「牛河」が相当お気に入りなのだが。。
まとめ
「月」というのは「竹取物語」などに見られるように古くから人々の暮らしに深く関わっている。本当はそうした知識を民俗学の本なんか読んでれば、「へー」とか「ほー」とかいうことをご紹介できるんだけど、あいにく森野はそっちには弱い。
すいません、いつもこんな紹介になってしまって。
ということで、もっぱら情緒しか紹介できない森野は月を見ながらビールでも飲もうかと思う。月見しながらお酒を飲むのもいいもんです。
しかしながら、なんとなく14日はお天気悪そうなのはザンネン。
でも今日はみなさんのお住まいのところからも、きれいな月が見えるのでは?
良かったら見てみてください。
今日はこのへんでおしまい。