伝説の”レインボースーパーざかな”

好きな本や音楽のこと、日々の暮らしを気ままにつづる雑記ブログ。

「世界の歴史・世界情勢」を知りたいなら、マンガ・小説から入れ!

 

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

 

 

「世界の歴史・世界情勢は、

マンガ・小説から入れ!」

 

これ、僕が本を読み始めてからずっととっている方法です。

 

どういうことかというと・・・

例えばある国のことになんとなく興味があって、ちょっとその国の歴史を知りたいと思ったとき・・・いきなり専門書やお堅い本から入るのってきつくないですか?

いかにもお勉強という感じで。

 

でも、マンガとか小説で、そうした海外の歴史ものを読んだら・・・

 

おもしろく読めるはず!!

 

なぜなら、マンガや小説は(純文学は別として)

まずはストーリーが面白くないと売れない、

という切実な問題があるから。

なので、まず話自体は面白いだろう、という担保があるんです。

 

さらに小説だと、時代考証とかそのあたりが実際の歴史学と違うんではないか?

なんて話もありますが、

僕は専門家ではなく、ただその国にふと興味をもった小市民なので、

そんなことを気にする必要もない。

 

なので、僕はときどき、ある国のことを知るときに、

マンガや小説から入るという方法をとる。

 

その中でも、今日は最近読んで、

この本が面白かったなーというのをご紹介します。

 

「チャイルド44」シリーズ  トム・ロブ・スミス 

 去年映画も公開され話題となった「チャイルド44」をはじめとする

トム・ロブ・スミスの一連のシリーズ。

 

ぼくがおすすめしたいのは、本のほう。

 

この小説の舞台となっているのは、旧ソ連

スターリン体制下のソ連で、国家保安官として働くレオ・デミドフを主人公にミステリー仕立てのストーリーが展開していく。

 

僕はこのときソビエト時代のスターリンやレーニンの共産主義ソ連というところに興味を持っていて、その時代の人々の雰囲気や生活の様子を知りたくて手に取った本だったのだが・・・

 

読み物として超面白かった!

 

2009年の「このミステリーがすごい!」海外版で1位になっただけあって、

非常にストーリーがよく練られている。

作者のトム・ロブ・スミスは、これが処女作だというのも驚きだけど、

最初の「チャイルド44」を読むと、次の「グラーグ57」、「エージェント6」と読む手が止まりません(笑)

 

非常に中毒性の高いエンタメ小説になっている。

 

一つは主人公レオ・デミドフのストーリーが多面的になっているのが、魅力。

 

○国家保安官(MGB後のKGBらしい)の捜査官、レオ・デミドフが殺人事件の犯人 

 を捜していく「刑事物語」としての一面

○レオとその家族たちをめぐる「家族の物語」

○国家保安官としての「過去の物語」

 

と、主人公・レオにまつわる複数のストーリーが、

1930年代、「全体主義」が浸透していた旧ソ連の中で展開されていく。

 

こうした読み物としての面白さが担保されたうえ、

 

「チャイルド44」 → スターリン体制下のソ連

「グラーグ57」  → フルシチョフの台頭~ハンガリー動乱

「エージェント6」 → 戦後の米ソ冷戦時代、ソ連アフガニスタン侵攻

 

などソ連の1930年代~1980年代の歴史も点描していて、

主人公のレオ・デミドフを中心に、個人の縦軸と横軸の物語が重層的に絡みあっている

非常に骨太で肉厚な読み応えのあるシリーズとなっている。

 

最初のスターリン時代を知るという目的から、途中から大きくそれたが(笑)

ハンガリー動乱とかソ連のアフガン侵攻とか、

なかなかとっつきにくいテーマも扱っているので、

そのあたりのことを知るのもよいかと。

 

一つ一つみてみよう。

 

「チャイルド44」

 

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

 

 

僕の心もとないあらすじ解説よりは、本の裏表紙の紹介がとてもいいので、そちらを引用する。

 

この国家は連続殺人の存在を認めない。ゆえに犯人は自由に殺しつづける――。リドリー・スコット製作で映画化!

 

スターリン体制下のソ連。国家保安省の敏腕捜査官レオ・デミドフは、あるスパイ容疑者の拘束に成功する。だが、この機に乗じた狡猾な副官の計略にはまり、妻ともども片田舎の民警へと追放される。そこで発見された惨殺体の状況は、かつて彼が事故と遺族を説得した少年の遺体に酷似していた……。ソ連に実在した大量殺人犯に着想を得て、世界を震撼させた超新星の鮮烈なデビュー作!

 

で、下巻がこちら。

この男は連続殺人の放擲を許さない。ゆえに犯人を孤独に追いつづける――。CWA賞受賞。

 

少年少女が際限なく殺されてゆく。どの遺体にも共通の“しるし”を残して――。知的障害者、窃盗犯、レイプ犯と、国家から不要と断じられた者たちがそれぞれの容疑者として捕縛され、いとも簡単に処刑される。国家の威信とは? 組織の規律とは? 個人の尊厳とは? そして家族の絆とは? 葛藤を封じ込め、愛する者たちのすべてを危険にさらしながら、レオは真犯人に肉迫してゆく。

 

そうこの「チャイルド44」は、少年少女を殺す連続猟奇殺人事件の犯人をレオ・デミドフが追っていくストーリー。実際に、ソ連で起こった事件を題材にしているという。当時、ソ連では共産主義の理想国家を目指していたことから、こうした殺人事件は「起こるはずがない」という建前の元、本格的な捜査が行われなかったという。(すごい話ですね)

ただ、ふいなことでその事件に関与することになったレオが、国家の矛盾をかいくぐりながら、真犯人を追跡していくという話だ。

 

「グラーグ57」

 

グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)

グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)

 

 

このミステリーがすごい! 2009年版」海外編第1位『チャイルド44』続編! 凍てつくシベリアから――、燃え盛るブダペストへ――。

 

運命の対決から3年――。レオ・デミドフは念願のモスクワ殺人課を創設したものの、一向に心を開こうとしない養女ゾーヤに手を焼いている。折しも、フルシチョフは激烈なスターリン批判を展開。投獄されていた者たちは続々と釈放され、かつての捜査官や密告者を地獄へと送り込む。そして、その魔手が今、レオにも忍び寄る……。世界を震撼させた『チャイルド44』の続編、怒濤の登場!

 

スターリンの時代からフルシチョフの時代へ変わり、そのイデオロギーが一変する。

これまで「黒」とされていたものが「白」へと180度変わり、これまで国家の憲兵として数々の粛清を行ってきたレオの身に危機が訪れるのだが・・・。

この回では、レオを中心としつつ妻・ライーサや娘たちとの家族の物語にも焦点があたっていて、読ませる。ストーリーが2重3重と重厚に織りなされていて、「チャイルド44」の続編としての役目を十分果たしている。

それにしても、レオが立ち向かう困難がすさまじすぎる。

ふつうだったら、「これ、死んでるだろ!」とツッコミを入れたくなるシーンが満載。(笑)

 

「エージェント6」

 

エージェント6(シックス)〈上〉 (新潮文庫)

エージェント6(シックス)〈上〉 (新潮文庫)

 

 

チャイルド44』『グラーグ57』――そしてレオ三部作、ここに完結!

 

運命の出会いから15年。レオの妻ライーサは教育界で名を成し、養女のゾーヤとエレナを含むソ連の友好使節団を率いて一路ニューヨークへと向かう。同行を許されなかったレオの懸念をよそに、国連本部で催された米ソの少年少女によるコンサートは大成功。だが、一行が会場を出た刹那に惨劇は起きた――。両大国の思惑に翻弄されながら、真実を求めるレオの旅が始まる。驚愕の完結編。

 

第2次世界大戦が終わり、ソ連の友好使節団の一員としてアメリカに渡ったライーサたち。そこである事件が起こり・・・。

そのことの真相を探ろうと、レオが再び動き始めるのだが・・・。

米ソ冷戦時代の国家間のあつれきなどもうまーくストーリーに織り込んであって、

これもその当時の両国の関係がうかがえる作品になっている。

 

この3部作のラストは、心に残るものがあった。

 

まとめ

このトム・ロブ・スミスは、「人間」をいろんな側面から非常に多面的に描くのが得意みたい。主人公のレオはもちろん、妻のライーサや養女のゾーヤ・エレナ、親友、そして宿敵といろんな人物を当時の過酷だったソビエトの時代の歴史に放り込んで、人間性を上手にあぶりだしています。

 

批判するポイントはないかなーとさがしてみたけど・・・

 

ない(笑)

 

1作品上・下巻 × 3シリーズ = 6巻

分量はなかなかのものだけど、

徹夜させる中毒性はしっかりあります。

 

ぜひ読んでみてください。

損はしないと思いますよ。

 

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