伝説の”レインボースーパーざかな”

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【おススメの本】『10歳までの子を持つ親が知っておきたいこと』/鍋田恭孝 前編

 

10歳までの子を持つ親が知っておきたいこと (こころライブラリー)

10歳までの子を持つ親が知っておきたいこと (こころライブラリー)

 

 

子どもに

無理をさせていませんか?

 

 一見「いい子」に見える子どもが、

実は悩んでいるかもしれない。

 

ふつうの家のふつうの子どもなのに、

思春期になると

不登校や引きこもり。

摂食障害、リストカットなど。

心と体の両方の深刻な問題を抱えてしまう。

 

よく聞く話だし、

自分の子どもはそうならないでほしい。

親ならだれもが考えることだと思います。

 

 

では、

なぜそうした問題は起こってしまうのか?

 

 

それは

子供への

親の接し方にある。

(というのが、一つの大きな要因になる)

 

というのが

この前読んでいた本に書いてありました。

 

この本、意外に面白く、

みなさんにオススメしても

いいだろうなと思いました。

 

僕も2児の父として、

ふだん子供にこんな接し方をしていないか?

妻は大丈夫かな?

とチェックするように読んでいって、

具体的なレベルで役に立ちました。

 

ということで、

今日はこの本をレビューしながら、

育児について考えてみたいと思います。

 

「10歳までの体験が人生を決める」

そう、まずはこれ。

 

「10歳までの体験が人生を決める」

 

これが意外な情報でした。

 

10歳というと

小学4年生ぐらいまでです。

 

ふつう人が育っていく上で、

大切になる時期といえば思春期。

もしくは心と体が大きく成長する乳幼児の時期。

ですよね。

 

 でもこの本の著者、

鍋田さんは、

「学童期こそが重要だ」

と述べています。

 

 

それは、

医師として、臨床心理士として、

長年臨床の現場で見てきた経験から

そう感じているんだそう。

 

「生き方は10歳までの体験とつながっている」

「生き方は10歳までの体験と

つながっている」

 

これは著者が、

日々の臨床の中で気づいたことだそうです。

 

患者さんとの精神療法の中で、

心の重要な体験が語られるとき、

それは思春期でも幼児のころの記憶でもなく、

圧倒的に学童期の体験が多い。

 

確かに僕自身のことを考えてみても、

学童期より前のころというのは、

あまり記憶がない。

 

幼稚園のころ何をしていたか、

って・・・。

 

なかなか思い出せない。

 

そうしたことから、

人の心の奥底にある、

大切な体験というのは、

多くの場合、学童期に経験した何かである、

と著者は言っているんですね。

 

「考え方の『スタイル』は7歳頃に決まる」

これは、アメリカの心理学者のセリグマンという人が

研究している「説明スタイル」から

導かれた結論だそう。

 

びっくりしますよね。

 

こんなに早く人の考え方って決まるのかなって。

 

どんなことか具体的に見ていきます。

「説明スタイル」とは、人は何かを体験したとき、その出来事に自分なりの説明を加える、というものです。そして、個人個人の特徴ある「説明スタイル」が形成されるのが7歳頃であり、そのスタイルは40歳になっても変わらない傾向があると報告しているのです。

出典:「10歳までの子を持つ親が知っておきたいこと」鍋田恭孝

 

じゃあ、スタイルってどんなのがあるんだっけ?

となりますが、

この本で挙げられているのは、ふたつ。

 

○悲観的説明スタイル

○楽観的説明スタイル

 

大体わかりますよね?

ネガティブかポジティブか。

 

僕は明らかに前者なんだけど・・・。

 

まずは「悲観的説明スタイル」

がどんなものか引用してみます。

 

たとえば、何か悪い出来事に出会ったとき、「それはすべて自分のせいであり、自分にはこのようにいつも悪いことが起きる。そして、何をしても結局そうなる」というような説明のスタイルを、セリグマンは「悲観的説明スタイル」と呼んでいます。すべての体験に対して、いつも自己否定的で、ネガティブな考え方をするスタイルです。そして、彼は悲観的説明スタイルの人がうつ病になりやすいとも言っています。

 

今度は

「楽観的説明スタイル」。

一方で、悪い出来事が起きても、「それはたまたま起きたことであり、自分のせいではない。しかも、そのとき、その状況での特異な出来事だ」と説明する人もいます。彼は、このスタイルを「楽観的説明スタイル」と呼んでいて、この説明スタイルの人が成功者になる傾向があるとも言っています。アメリカの大統領や、メジャーリーグで活躍するスタープレーヤーにも、楽観的説明スタイルの人が多いそうです。

 

あー、やっぱりそうなんだ。

これを見るとポジティブな性格のほうが、

明らかにいいですね。

 

この大まかな人間性の特徴が

7歳ごろに決まってしまうというのは、

ちょっとした驚き。

 

さらにこの本では、

たとえ幼少期に傷つくことがあっても、

「10歳までの悩みからは立ち直りやすい」という事例をあげ

思春期になるまでの学童期が、

「粘土が固まっていく」ように心の形成に大切だと

説いています。

 

「よい子は思春期に悩み始める」?

そしてここからが本題。

 

これから、思春期の代表的な心の問題として、摂食障害、対人恐怖症、非行、身体醜形障害のケースについてお話ししますが、彼らは皆、学童期までは問題なく、とてもよい子でした。しかし、そこに問題が潜んでいたのです。言い換えれば、すべてではないのですが、学童期に親の言うことをよくきいたよい子ほど、思春期に混乱し、心のバランスを崩しやすいのです。

 

こうした大事な学童期。

 

ですが・・・そこで

 

一見「いい子」に過ごしてきた

子どもにこそ問題の芽があるかもしれない。

 

ということ。

 

最初に言ったような

不登校や引きこもりといった問題が

思春期にあらわれてくる。

 

でもそこには、

実は学童期の子どもの育て方に

問題があった。

 

というのが本書の趣旨なのですが・・・

 

どういうことでしょうか。

 

この具体的な事例を

見ていきます。

 

摂食障害だったカレン・カーペンター

「摂食障害」という言葉が、

よく知られるようになったことの一つに、

あのカーペンターズの女性ボーカル、

カレン・カーペンターの話があります。

 

matome.naver.jp

 

彼女は32歳の若さで心不全で突然死しました。

これは長年の「拒食症」が体に大きな負担を

かけていたのではないか、

と言われています。

 

その拒食症の背景にあったのが、

家庭環境にあった

とされています。

 

カーペンターの一家は、

お互いの体にふれあったり

キスしたりするコミュニケーションが

なかった上に、

母親は非常に厳格で模範的な道徳観を

重視した人であったようです。

 

さらに、カレンには、

もう一つ3歳年上の兄が家庭の中心であり、

何をしても兄には勝てない立場であったそう。

そんな兄にカレンは自ら進んで寄り添って

行動していたみたいなんです。

 

こうした他者の規律や枠組みの中で

生きていると、自分の核が希薄になっていき、

何を求めているのかわからなくなってしまいますよね。

 

こうしたことが、

後に摂食障害を引き起こす

引き金になるんだと言います。

 

まだまだある 家庭環境が原因の思春期の問題

ほかにも本書では、

いろんな事例を引き出しています。

 

例えば「対人恐怖症」のために

高校生から引きこもりになってしまった

男子生徒の例。

 

これは親の期待に応えようと

生徒が無理をしてしまったから起こったのではと

著者は指摘しています。

 

母親は、一人っ子であるこの男の子を、

一流大学に進ませたいと、

幼児期から一流の小学校を目指して

塾に通わせていたそうで、

学童期はそうした母親の期待に応えてきた

男の子なんだそう。

 

でも、そうした母親からのプレッシャーを

知らずしらず負担に感じていたようで、

期待に応えると同時に、

期待に応えられなかったときの、

不安や恐れも感じていた。

 

こうした「人を喜ばせなくては」という対人意識と、

自意識が高まる思春期が重なって、

こうした症状を引き起こしたと、

著者は指摘しています。

 

とりあえずの、まとめ

こんな風に一見ふつうの家庭でも、

両親の接し方によって、

子どもの大きな心の負担になってしまう、

ということは多分にあるようです。

 

そしてそれは、学童期には問題としては現れず、

思春期になったときに大きな問題として表れ、

場合によっては、

その人の一生を左右することもある、

ということがわかりました。

 

では、どんな親の態度が、

子どもにそうした悪影響を与えてしまうのか?

 

それについては、

また次回詳細を書いていきたいと思います。

 

では、またーー。

 

続きはこちら。

 

morinokanata.hatenablog.com

 

 

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